The Man Who Sold The World

David Bowieの2nd Albumである「世界を売った男」。


一言で言ってしまえば、狂っている作品。


何が狂っているかといえば、メロディー、歌詞、そしてボウイの声や歌い方が狂っているのだ。
要するに不快である。
とてもまともな精神状態で聴いてはいられなくなってくる、そんな一枚。


しかし勘違いしてもらって困るのは、David Bowieの曲は全体としては狂ってない。
いたって普通、というか綺麗な旋律と歌声なのである。
1stの「Space Oddity」は若くて荒いが、全体としてやわらかい印象を持たせるようなアルバムだし、3rdの「Ziggy Stardust」なんかは心の奥に突き刺さってくるような鋭く美しい旋律に、なにか一つの物語の簡潔を思わせるような感覚を覚えるのである。
それに比べ、「世界を売った男」のぶっ飛びかたったらない!
大学時代に一日中聴いていてよく鬱にならなかったと今更ながら胸を撫で下ろすくらいである。


・・・今、特に狂っている曲をあげてみようと思ったが、全部そうなので無理だったw
個人的には「Black Country Rock」「The Man Who Sold The World」「The Super Man」の3曲がお気に入り。
これは一聴の価値が充分にある。
できれば1作目から3作目まで続けて聴いて欲しい。

Man Who Sold the World

Man Who Sold the World