ヒゲと人権

郵便事業会社の人事評価で、ヒゲを生やした職員が不利益な扱いを受けているらしい。


ヒゲを生やす自由は、自己決定権として憲法で保障されていると解するのが一般的である。
よって、ヒゲを生やす自由を制約するにはそれなりの理由がないといけないだろう、たとえそれが民間の会社だとしても。


どうやら、ヒゲを生やすことは身だしなみを整えることと相反する、という判断がされているらしい。
とても古臭くて笑ってしまう。
いや、古臭いも間違っているか。
だって明治時代のお偉方なんかはよくヒゲ生やしている写真があるし、「カイゼル髭」などという、権力の象徴として考えられた時代もあった。


髭を生やすと不潔になるという考えは、古いというよりも単に偏った意見でしかないのかもしれない。
それは髭ではなく「無精髭」の間違いだろうし。
いや、無精髭だって一時期流行った「無造作ヘアー」のように、最近地位を上げてきている。
いまやヒゲ=不潔などという発想はなくなってきているはずだ。


郵便事業会社には、せめて「ヒゲが似合ってないから」くらいの思い切ったユーモラスな理由付けをしてほしかった。
(それはそれで名誉に関する問題が発生するかもしれないですね。)


そういえば、ピョートル1世はヒゲに税をかけたとかなんとか・・・。